1.プロットとは何か?

プロットとは物語の設計図のようなものです。

設計図無しで家を立てようとすれば、柱が噛み合わなかったり、扉が歪んで上手く閉まらなかったりします。

 

特に、複数の人間が建築をしようとすれば、作る順番を間違えて、資材の搬入より先に壁を作ってしまい、

大工さんたちがケンカを始めるなんてことになってしまいます。

 

 

物語にもプロットという設計図が重要です。

プロットを作り込まずに、物語を作り始めると、辻褄が合わなくなったり、伏線が機能しなかったり、

キャラクターがぶれてしまったりします。そして、酷いときには「全く自分が描きたいものと違ってる!」

なんて事が起こります。

 


じゃあプロットは物語作りに必要なんですね?


いいえ、実は必要じゃありません。

 

あの有名なスティーブン・キングや宮部みゆきも、プロットを書いていません。

鳥山明なんてネーム(下書きの前の段階のラフな絵のこと)すら描かず、いきなり下書きです

 

ですが、プロットを知らないわけではないです。知ってるからこそ、必要ないと判断できる。

知ってるからこそ、プロットを頭の中で再現できるのかも知れません。

プロットの技術を無意識で使ってる可能性もあります。

 

あるいはプロットが必要ないほど天才かです。 あなたは天才ですか?

 

何がいいたいかと言うと、プロットを作るか作らないかは別として

 

プロットの作り方は知っておいたほうがいい

 

ということです

私もプロットの書き方を勉強してから、物語の構築が早く、スムーズになりました。

ですので、プロットを使うか使わないかは、プロットというものを知った上で判断することをおすすめします。

 

 



プロットを作るべき4つの理由

「いきなり書き始めた方が、早く済むでしょ?」「プロット作りだけで時間取られたくないよ」

という声が聞こえてきそうですが、実はプロットを作ったほうが効率的に進むのです。

 

ではプロットを作るメリットを紹介します

 


1.作り直しに時間を取られない

 

実際に文章や絵にしてから間違いに気付くと、それまで作ったものを全て直さなくてはいけません。

運良く一部の改変だけで済む場合はマシですが、それでも時間をかけて作り上げてきた作品を直すのは

面倒なことです。

 

また、次の展開が決まっているので

「この展開がいいか?あの展開がいいか?」と悩んで、両方やってみてから決める!

なんて事もありません。

 

プロットをしっかり作っておけば、ストーリーや設定等の作り直しは、ほぼプロットだけで済みます。

プロットの段階で間違いに気付く事で、作業をスムーズに行なえるのです。

 


2.作業に集中出来る(脳への負担が少ない)

 

プロットがしっかり作られていれば、後はストーリーを考える必要はありません。

キャラ設定や背景設定により、ある程度の描写は考えますが、重要な事は決まりきってしまっているので、

悩まずに作業を行えます

 

脳科学によると、人間が効率を落す原因に「次、何をするか悩む事」と「マルチタスク」があります。

特にマルチタスクは脳への負担が大きいです。

 

次のストーリーを考えながら執筆したり、次何を書くのか悩んだりすることは、

脳に負担が大きく非効率的なのです。

 

悩まずに作業を行える」これはかなり効率的です。

 


3.物語の全体像を把握しやすい

 

物語の全体像を把握することによって得られる恩恵は、

矛盾に気が付きやすかったり、伏線をはりやすかったりするだけではありません。

 

物語が盛り上がるべき場面、読み手の感情を揺さぶりたい場面、ちょっと息抜きの場面、

それらのバランスを自分でコントロールできるのです。

 

つまり、読者に与えたい感情を計算しやすくなります。

 


4.複数人での創作に参加できる

 

「マンガや小説なら、一人でかくものだから問題ない」と思うかも知れませんが、アニメ化されたらどうでしょう?

アニメや映画、舞台など、複数人で作り出す作品は必ずと言っていいほどプロットが使われます。

マンガも編集者との打ち合わせに使う人もいます。

 

複数人に物語の概要を説明する場合、プロットがかなり有効です

 

「いや、俺は生涯一人でストーリー創作をする!」と決意しているなら問題ありません。

 

 

 

 


プロットを作るメリットまとめ

  1. 無駄な作り直しを防げる
  2. 作業に集中でき、脳への負担を軽く出来る
  3. 物語の全体像を把握出来るので、間違いに気が付きやすい。盛り上がるべき場面、読者の感情まで管理しやすい
  4. 複数人で作る作品(映画、アニメ、ゲームなど)に参加できる


 

 

 

 

ここまでプロットを作るメリットばかり書いてきましたが、プロットを作ることは、メリットばかりではありません。デメリットも紹介します。

 

そのデメリットは気づきにくく、デメリットがあることすら気付いてない人も大勢います。

デメリットを知っておくことによって、それを補う努力が出来るようになります。ぜひ知って下さい。

 


プロットを作るデメリットとは?


1.プロットを作ること自体に労力がいる。

どの程度のものを作るかによりますが、人によってはプロットに一番時間を掛ける人もいます。

「ただのあらすじみたいなものだから簡単にすませよ~」みたいな感じで作ってはいけません。

しっかり、時間と労力を使って作らなくてはいけません。中途半端なプロットを作ってしまうと、最初からやり直しです。


2.プロットに縛られる

 

実際に制作段階に入ると、描いた背景や、キャラクター達のアドリブ(や酒の勢い)に影響され、

より良い展開が思いつくことが多々あります。

しかし、プロット製作中にそれを事前に知っておくことはかなり難しいです。

故に

 

制作中に、プロットより面白い展開を思いついても、プロットを崩せず移行できない。

制作中に、プロット通りに書こうとするあまり、プロットより良い展開を思いつくことすらない。

 

等のデメリットを被りやすくなります。


3.創作の神に好かれにくい

 

「なんか宗教でもやってるんですか?」とか言われそうですが、やってません。

 

抽象的な話になってしまいますが、プロットを作り、それを遵守するという行為は、

キャラクターの人生を全て自分でコントロールするという神の様な行為だと私は考えます。

ハッキリ言って、そんな事はしたくないのです。

 

自分でも、キャラクターたちの成長を楽しみたいですし、それによって世界がどう変わるのかも気になります。

神になってしまってはその楽しみがありません。

 

それこそ、スティーブン・キングが言うように、化石を掘り出すように物語を作りたいのです。

 

そのように楽しんで物語を作っていると「本当に自分が作ったの?!」と思ってしまうほど、

素晴らしい作品が出来たりします。

これを私は勝手に「創作の神に好かれた」と言っています。

 

プロットをしっかり作りすぎると、創作の神に好かれる確率が減ります。


プロットの書き方


プロットを作るうえで守るべきルール

  1. 紙やエディター等、なんでもいいので書き出す。
  2. 物語進行に関係あることはすべて書く
  3. 変化の過程だけを書く。詩的な表現はいらない。

以下で解説します

 

プロットを作る上で守るべき3つのルールがあります。守らないと、プロットの効力が十分に発揮できません。

簡単なルールですので覚えておきましょう。


1.なんでもいいので紙やエディターに書き出す 
頭の中にあるだけではただのイメージです。プロットは書き出してこそ意味があるのです。
書き出してみると、自分のイメージが物語を作るには不完全すぎる事がわかります
書き出すことによって、脳内のイメージや空想をはっきりさせることができ、物語の構成を練る事ができます。

2.物語進行に関係あることはすべて書く。

 

例えば、「AがBが出会った」だけでは、どこで?いつ?どのように?何故?がわかりません。

結局執筆中に考えてしまいます。それではプロットを書いた意味がありません。

 

朝九時、Aが会社に向かう途中、〇〇交差点で、バイトに向かう途中だったBを、自らが運転する馬で轢いてしまった。

馬が発情期で興奮しすぎてたせいだった。

 

ここまで書いておけば、マンガでも小説でもほとんど悩むこと無く進行出来るでしょう。

(表現の仕方は悩むかも知れませんが…)

 

つまりは、物語進行につまづくことが一切なくなるような書き方をするのです。


3.変化の過程だけを書く。詩的な表現はいらない。 

 

小説なら、人物の行動や心を詩的な文章だったり、比喩で表現したりします

 

例えば「Aの家族が死んで、トラウマが残る」などのシーンの場合。

 

家族の死を目の前にしたAの心は傷ついた。

まるでAの心に、選ばれし者にしか抜けない伝説の剣 「家族の死」 というトラウマがぶっ刺されたかのように。

 

という表現がよくある(?)と思います。選ばれし者が現れると良いですねw

こんな表現はプロットにはいりません。

 

Aの家族が死ぬ。

Aはそれがトラウマになる。 でOKです。

 

物語がどう変化していくかだけを書けば良いのです。