ヒーローズジャーニーを詳しく知ろう


 

 

 

このページでは、ヒーローズジャーニー12のステップの詳細を紹介します。

 

ヒーローズジャーニーの12のステップを手本にして物語を作れば、自然と映画のような物語構成に出来ます。

 

物語作りの上達にもいいですし、慣れてきたら少し変えてみるのもいいです。

 

 

映画と照らし合わせながら読むと、面白いと思います。

 

特にディズニー映画は、このヒーローズジャーニーの基本をしっかり守って制作されてる場合が多いので、おすすめします。

 

 

私はターミネーター2が好きなので、例としてその映画を使わせてもらいます。

 

 


1.日常の世界

 

主人公の日常を象徴する行動や仲間、家族などが出てきます。

そして物語の設定、状態、世界観が説明され、物語の芯となる問題が示されます。

 

例「ターミネーター2」の日常の世界 全く知らない人はWikipediaであらすじを確認しよう

 

ジョン・コナーの母はデータダイン社を爆破しようとして警察に捕まり、精神病院に入れられている。

 

ジョンは、スカイネットから人類を救う為の訓練を、母から受けていたが、母が精神病と判断され、

精神病院に入れられた事で、母に教えられたことは全て嘘だったと思い込んでしまった。

ターミネーターの事も嘘だと思った。

 

そして養母に引き取られますが、あまりいい関係ではない。

ATMをハッキングしておろした金で遊んでいて、10歳なのにバイクを運転している。

ここまでが主人公の日常です。

 

そして、状況説明として、T-1000がジョンを殺そうと、

T-800(アーノルド・シュワルツネッガー)がジョンを守ろうと未来からワープしてくる描写が入ります。

 


2.冒険への誘い

 

主人公に冒険への誘いが起こります

事故や事件、うっかりミス、あるいは目的をもって、主人公の日常を壊す存在をヘラルド(使者)といいます。

ヘラルドの行動によって主人公は日常へ戻ることが難しくなってしまいます。

 

日常を象徴する仲間や家族が危険な状況になることもあり、それを守ることが物語の目的になることもあります。

 

「ターミネーター2」の冒険への誘い

 

T-1000がヘラルド(使者)となります。

ゲームセンターで遊んでいたジョンの所に、T-1000が殺しにやってくる。

T-1000が追ってくることによって、主人公は日常へ戻ることができなくなる。

(日常と同じ行動を取っていたら殺されるからです)

 


3.冒険への拒絶

 

この冒険への拒絶は、冒険への誘いとセットになってることが多いです。

多くの人間は、日常の繰り返しに不満を持ちながらも、安心できる領域から出たくないものなのです。

そのため、ヘラルドの誘いを最初は拒絶します。

 

主人公が乗り気だった場合、他のキャラクターが拒絶することが多いです。

 

「ターミネーター2」の冒険への拒絶

 

T-1000に追われるジョン・コナーは自分の命を守るため逃げる。

冒険への誘いとセットになってることがわかります。


4.賢者との出会い

 

日常を壊された主人公は、何故そうなったかを知りたがります。

そこで賢者(メンターが現れ、何故日常が壊されたか?どうすれば日常を取り戻せるかを説明します。

 後々必要になるであろう知識も教えてくれます。

しかし主人公は、冒険を始めるか迷っている、あるいはまだ踏み切っていません。

 

このステップで大事なのは、何を達成すれば物語が終わるのか、物語の目的を読者に対して明確に示すことです。

目的のわからない物語は、読者に対してかなりのストレスになります。早い段階で目的を示しましょう。

 

※映画「スパイ・ゲーム」は、あえて最後まで目的を示さなかった映画です。

 観たら理由がわかります。結構面白いので興味があったら見て下さい

 

「ターミネータ-2」の賢者との出会い

 

ジョンはT-800(シュワちゃん)に助けられ、T-1000から一時的に逃げる事ができた。

 

T-800が賢者となり、T-800は自分がアンドロイドであり、ジョンをT-1000から守りに来たと説明し、

T-1000の性能や行動の特徴も説明する。

物語の目的はジョンを守り切ることであると示される。

この説明によって、ジョンは母が言ってたことが嘘ではなかったと確信する。


5.第一関門

 

ここで主人公は、選択を迫られます。それは、冒険をするか、怖気づいて日常の世界へ戻るかです。

しかし、ここで日常に戻ってしまっては物語にならないので、冒険を選ぶわけですが、勿論理由が必要です。

その理由とは、

 

冒険の世界に入らないと、大切な物や人が失われる

 

ということです。

 

大切なものは、場所や物や人、それらの未来、なんでもありです。

その大切なものを守るためには、冒険に出るしかないのです。

 

ターミネーター2の第一関門

 

ジョンは、母がT-1000に殺されてしまう可能性があることを知り、

母を救う為T-800と共に精神病院へ向かう。

 

母の危機をきっかけに、ジョンは冒険に出ることを決意するのです。


6.仲間・敵対者・テスト

 

主人公は目的のため、数々の試練(テスト)を乗り越え、徐々に成長していきます。

その過程で仲間もでき、仲間との関係を育てる中でも主人公は成長します。

主人公の成長は、物語の成長に繋がります。

そして仲間も成長します。それは主人公からの影響がほとんどです。

 

 

そして、主人公の敵がここで現れます。またはその部下です。

 

敵とは人かもしれませんし、社会のシステムかも知れません。

どちらにせよ、この敵とは最終的に戦わなくてはならない事を予感させます。

 

この部分は、必然的に長くなることが多いので、個別にプロットを作ったりすることもあります。

 

 ターミネータ-2の仲間・敵対者・テスト

 

ジョンはT-800と共に母を精神病院から助け出し、母との再開を喜ぶ。

しかし母(サラ)は、ジョンが危険を犯したことを叱る。サラとジョンの心はすれ違っていた。

 

T-1000から逃げながらも、三人は徐々に理解し合って行く。

T-800は人間を理解し始めているし、サラもT-800はジョンを守るには適任だと思い始めた。

 

そしてサラは、スカイネット誕生に繋がる技術者「マイルズ・ダイソン」の存在を知らされる。


7.最も危険な場所への接近、複雑化

 

主人公はこのステップで、ターニングポイントを迎えます。

問題を解決する為に、新しい方法を発見したり、心構えを新たにします。または、単純に決心を固めたりします。

 そして、最大の敵に近づいて行きます。

 

次のステップで起こるセントラルクライシス(盛り上がり)に向けて、

主人公と観客共々、心の準備をする為に、落ち着く場面でもあります。

 

そして主人公は、最大の目的を果たすべく、戦いへと向かっていくのです。

 

ターミネータ-2の最も危険な場所への接近、複雑化

 

サラは、自分が無意識のうちに「運命ではない」という字を書いていた。

それによってサラはジョンを守りきるだけではなく、スカイネットの誕生自体を阻止し、

人類の未来を救うという選択肢があることに気付く。

 

サラはスカイネットの開発に関わる人物、ダイソンを暗殺する為に、彼の自宅へ向かう。


8.最大の試練  

 

ここで、物語の芯となる問題を解決する為の、最大の試練がやってきます。

 

主人公は最大の敵と戦い、勝つことも負けることもあります。

しかし、大事なのは、主人公はここで自分の弱さと向き合うということです。

 

最大の敵と戦うことで、自分に足りないもの、弱さに気付きます。

 

ターミネータ-2の最大の試練

 

ダイソンの自宅を襲い、ダイソンを追い詰めたサラだったが、

傷つけられてなお妻子と庇い合うダイソンの姿に、殺害を思いとどまってしまう。

 

サラはここで、自分はターミネータ-のように、無感情で人を殺すような事は出来ない事を自覚するのだった。


9.報酬 

 

最大の試練を通して、主人公は報酬を手に入れます。

単純に、物語の問題自体を解決して、物や勝利等の報酬を得ることもありますが、

 

一番よくある報酬は、「主人公にとって最も大切なもの」を知ることです。

 

大切なものは、失って気付く事もあれば、自分に足りないものを補ってもらい気付くこともあります。

大切なものを知った主人公は成長し、それが物語の鍵となります。

 

 ターミネータ-2の報酬

 

ジョンはサラを殺人犯にしないために、追いかけてきて、他の解決策を提案する。

それを聞いたサラは、心の奥に仕舞い込んでいた息子への愛に気付き、

自分が「本当はなにを守りたかったか」を思い出す。

 


10.帰路・呪的逃走

 

ここで主人公は、日常へ帰るための最後の問題に取り掛かります。勝利すれば、日常へ帰れるのです。

 

最大の敵を倒す為に、今までなかったチャンスが訪れたり、反撃の猶予が与えられたりします。

 

しかし、最大の試練で主人公が勝っていた場合、敵が悪あがきをしたり、置き土産を残す場面でもあります。

主人公がいる建物が崩壊したり、体勢を立て直した悪役が追いかけてきたり、仲間を人質にとったりです。

 

何らかのタイムリミットが設定されることが多いのもこのステップでの特徴です。

 

ターミネータ-2の帰路・呪的逃走

 

ジョンたちはスカイネットの開発を防ぐため、データダイン社を爆破する。

これによって未来は守られたとジョン達は確信した。

 

しかし、そんな大事件を起こしたために、T-1000がジョンたちを発見してしまい、

T-1000から逃走しなくてはならなくなった。


11.再生

 

ここは物語最大の盛り上がり、クライマックスです。

主人公は物語に残された最後の問題と戦います。

 

この戦いでは、物語を通して主人公たちがどう成長したかを描きます。

最初の頃の主人公では勝てなかったが、物語を通して手に入れたもののおかげで、勝つことが出来るのです。

 

特に多いのは、報酬のステップで手に入れた「主人公にとって大切なもの」を中心に行動し、

最初の頃とは違う高次元の行動をし、勝利を得ることです。

 

戦いに勝利した主人公は、物語の問題を解決し、日常に戻ることが出来るようになります。

 

ちなみに再生という名前なのは、ユング心理学の「死と再生」から来てます。

「今までの古い自分が死ぬ事により、新しい自分として生まれ変わる」という意味です。

 

ターミネータ-2の再生

 

 製鉄所に追い詰められたジョン達は三人の連携プレイで、運良くT-1000を倒すことに成功した。

 

ジョンは、サイバーダイン社で奪取した、T-800の右腕とマイクロチップを溶鉱炉に放り込む。

これで最大の敵、スカイネットの誕生は阻止された。

しかし、T-800にも同じものが内蔵されているため、T-800も消滅させなければならなかった。

 

だが、物語を通して、T-800はジョンとサラにとって「機械以上の存在」になっていた。

ジョンの頬を伝う涙を見たT-800は、初めて人間の感情と生命の尊厳を理解する

彼が溶鉱炉へ沈みながら最後に見せたのは、メキシコでジョンに教えられたサムズアップであった。

 


12.宝を持っての帰還

 

主人公は全ての問題を解決し、日常に戻ります。

しかし、冒頭で紹介した日常とは違っているところがあります。

 

それは、物語を通して得た経験や、大切な人や物を持ち帰っているということです。

 

主人公は物語を経験することで、冒頭とは変化した日常を送ることになります。

希望に満ちた日常かも知れませんし、新たな戦いへ向かう途中かも知れませんが、重要なのは

 

主人公が冒頭とは変わっているということです。

 

冒頭とは変わった主人公が、新たな日常を送り始めるという所で物語は終了です。

 

ターミネータ-2の宝を持っての帰還

 

戦いを終え、サラは、ターミネーターが生命の価値や感情を理解した事に、未来への希望を見出した。