テーマって何?

あなたが物語を読んだとき、何か学ぶものがあったのではないでしょうか?

人との付き合い方、愛し合い方、困難との向き合い方、など人生で大切な物を学んだ筈です。

その学んだ事がテーマなのです。

テーマとは、人生の隠喩であり、作者があなたに伝えたい事なのです。

テーマとは、作品の存在価値であり、作者の気持ちと経験から来るエネルギーなのです。

テーマとは、世界共通の形のないエネルギーです。

テーマがない作品でも、娯楽性の高い作品は作れますが、テーマの無い物語は軽く、誰の心にも残りません。


何故テーマは重要なの?

素晴らしい絵を描いていたとしても、素晴らしく完成度の高い物語だったとしても、

その作品を見て、なんの感情も沸かず、何も受け取れなかったとしたら、どうでしょう?

 

 

あなたの人生において、その作品はなんの価値もないと思うはずです。

 

 

ですから、あなたが作る作品は、読む人に感動してもらい、何かを受け取ってもらわなくてはなりません。

 

作品というのは詰まる所、作者の意見や心、感情や魂を読者に伝える道具にしか過ぎないんです。
絵も物語もキャラクターも世界観も、全ては道具です。

全ての道具は、読者に作者の魂を伝える為にあるのです。

その魂の一部がテーマなのです。


テーマは決めてから書く?書いてから決める?

テーマとはつまるところ、作品が何を言いたいかである。

それが分かった上で、物語を書いたほうがあらゆる場面で、

隠喩やシャレード(間接的な表現)を入れる事が出来、作品に深みとリアリティを与えます。

しかし、本能的に「こういう状況ならこうだろう」とか

「このキャラクターはこう動いた方がリアリティがある!」

 

と直感で物語を進め、最終的に

 

「物語の中にこういう描写が多いから、この物語は、こういう事を言いたいんだな」

 

と書き終わってからテーマを決める人もいます。
スティーブン・キングもそうです。

ですので、自分がどちらのタイプが合ってるかは、両方やってみて決めましょう。


あくまでも楽しませるのが一番!説教は駄目!


テーマを伝えようとして、説教になってしまう人が大勢います。
説教なんて、誰も聞きたくないのです。

 

主人公「自然を大切にしろ!」

主人公「命はたいせつだーー!」

 

ツイッターでやって下さい。


校長先生の話がどんなに為になる話でも、つまらなかったら誰も聞かないし、覚える気にもなりません。

サッカーは楽しいよ!と言葉で言うより、楽しくサッカーをしている所を見せた方が、興味が湧きます。

 

つまりは言葉では無く、キャラクターの行動で示すということです。


テーマは見えてはいけない!?


テーマは物語の土台であって、読者に見えてはいけません。

大木や高層ビルが、大きければ大きいほど、根は深い事は知っていますね?

少し知識のある人なら、大木を見れば、その根の深さや強靭さを深層心理で感じ取る事が出来るでしょう?

それと同じように、物語のテーマも地中に深く埋まり、土台となって物語を支えなければならないのです。

教えたい事が丸見えでは、ただの説教になってしまいます。

読者の「木の根の存在を想像する力」に訴えかけるのが大事なのです。



伏線とは一体何か?

昔、漫画家を目指していた友人が言っていました。

 

「伏線をたくさん入れることが物語の面白さの秘訣だよ」

と……。

 

ここで、物語の面白さの秘訣がなんなのかを語る気はありません。

語りたいのは、伏線とは何かです。

 

その友人は、伏線の意味を勘違いしていたのです。

 

 

大雑把に言うと、こんな感じです。

 

物語の途中、

「敵の攻撃を防ぐために、胸に鉄板を入れておこう」

と言って、主人公が服の中に鉄板を入れます。

 

そして、物語の終盤、敵の攻撃を鉄板が防ぎ、

助かった主人公が反撃して勝ちます。

 

「これで伏線回収!」と言いました。

 

 

いやいや……

 

 

これは伏線ではありません。

 

だって、

 

「敵の攻撃を防ぐために、胸に鉄板を入れた」

「その鉄板が、攻撃を防いだ」

 

そのまんますぎるでしょう?

 

伏線というのは、あくまでも“伏”線なのです。

彼が言っているのはただの“線”です。

 

「何が違うの?」と思うかもしれません。

実は全く違うのです。

 

伏線の『伏』には

かくれる、かくす、ひそむ

という意味があります。

 

友人が言っていた伏線は全く隠れていません。

 

「敵の攻撃を防ぐために鉄板を入れた」

「その鉄板が攻撃を防いだ」

 

そのまんまです。

 

 

伏線を機能させるためには、あるエピソードに

隠れた意味を持たせる必要があるのです。

 

例えば

 

「恋人がお守りとして、懐中時計をくれた。主人公はそれを、内ポケットに入れた」

「戦っている最中、敵の攻撃を懐中時計が防いでくれた。主人公はそのおかげで、敵に勝てた」

 

というような場合です。

 

この場合、

 

「恋人がお守りとして、懐中時計をくれた」

というエピソードは、読者にとって、

 

「恋人との絆を確かめる」という意味があります。

 

そして、

 

「敵の攻撃を懐中時計が防ぐ」

というエピソードが入ることによって、

 

「恋人との絆を確かめるエピソード」に、

「懐中時計で攻撃を防ぐ」という

裏の意味が隠れていたことに気づくのです。

 

あるエピソードに意味を持たせ、その『裏の意味』を利用するのが、

伏線回収なのです。

 

物事には、あらゆる面があり、あらゆる意味が隠れています。

それを上手に利用することが伏線を作るコツです。