アイデアを深める方法

 

 

アイデアはそのまま使ってはいけません。

 

「素晴らしいアイデアが思いついた!」と思っても、

それが本当に物語に活かせるかはわからないのです。

 

アイデアは深め、吟味する必要があります。

 

 

思いついたアイデアを深める方法


  • アイデアをあらゆる角度からみる

(例)

「異世界から来た少女と恋をする」というアイデアが浮かんだ場合。

 

異世界は、よくある剣と魔法のファンタジー世界だった場合、

本当にそれでいいのかを考えます。

 

物語の進行上、主人公側が異世界の方がいいかもしれません。

剣と魔法の世界より、未来から来た方がロマンティックかもしれません。

過去からでもいいですね。

 

ふつうに、外国から来た方が物語は作りやすいかもしれません。

 

ここでの基準は、「自分が何を描きたいか」を明確にし、

それを活かせる設定であるかです。

 

ただ単純に「剣と魔法の世界から来た少女を描きたい」という理由なら、

迷わず、最初のアイデアでいきましょう。

 

しかし物語を進めていくと「本当に描きたいことはこれじゃなかった」

なってしまい、また最初から書き直しなんてこともあるので、

自分が書きたいことは、しっかり自覚しましょう。




  • 物語が進行するきっかけを、あらゆる角度からみる

 

物語が始まるためには、きっかけが必要です。

 

「異世界から来た少女と恋をする」なら、

出会いが物語進行のきっかけとなります。

 

その出会いは、どのようなものでしょう?

 

思いつくだけ書いてみましょう。

 

 

現代社会で、魔物と戦う少女を、偶然主人公が見てしまうのか?

 

いきなり、扉が開き、少女が飛び出してくるのか?

 

主人公が召喚呪文を偶然言ってしまい、本の中から出てくるのか?

 

あるいは、全てを組み合わせて、

「いきなり扉が開き、そこから魔物が出てきた。そして、

偶然、主人公が少女を呼び出す呪文を唱えてしまい、

少女に助けられるのか?」

 

 

出会いのきっかけは、その後のストーリー展開に大きく影響を与えるので、

自分の描きたいストーリーに、一番適したものを選びましょう。

 

「ストーリーを作っている段階で、どれが適しているかわからない」

 

その場合、すべてを試すことをおすすめします。

 

頭の中でシミュレートできる人は頭の中で、文字に書きたい人は文字に描いて、

ネームに描かなければうまく出来ない人は、ネームを描いてください。

 

 

 

主人公以外の視点から見ることも大事です。

 

主人公以外のキャラクターの視点を描くことによって、

ストーリーの幅が広がりますし、

読者により近い視点を生み出すことができます。

 

(例)

悪役視点、脇役視点、主人公の親視点など

 

悪役から見れば、異世界からきた少女は、自分の婚約者だったかもしれません(悪役も異世界出身)。

 

脇役から見たら、主人公に嫉妬してしまうかもしれません。

 

親から見たら、息子が少女を家に連れ込んでいると見えます

(赤飯を炊くかもしれません)。

 


  • 問題の解決方法をあらゆる角度からみる

人間が行動する理由は「なにかを手に入れたい」ではなく、

その先にある感情を手に入れたいから行動するのです。

 

人間がシャンプーを買うのは「髪を洗いたい」から買うのではありません。

 

髪を洗うことによって、

 

「みんなに臭いと言われなくて安心

「ハゲることを防ぎ、見た目をバカにされずに済む」

 

という感情が欲しいから買うのです。

 

つまり、問題を解決することは、

その先にある感情を手に入れるためなのです。

 

人間は、感情を得るためにしか行動しないのです。

 

「魔王を倒したい」なら、

「魔王に脅かされない、安心できる生活が欲しい」という

感情を手に入れたいから魔王を倒すのです。

 

「恋人が欲しい」なら、ただ恋人が欲しいのではなく

「恋人と、ウキウキデートして楽しい」

「守られてる安心感が欲しい」という感情を求めて欲しがっているのです。

 

人間は、なんの感情も得られない行動をしません。

 

 

何度も言いますが、人間の行動は全て、

感情がほしいという動機がもとなのです。

 

それが、問題の解決方法を多角的にみる事に繋がります

 

 

(例)

『魔王を倒すという目的』を持っている主人公がいたとします。

その場合、欲しい感情は

 

「魔王に脅かされない生活で安心したい」

 

「魔王を倒したという称号を手に入れ、みんなに賞賛してもらい、自己顕示欲を満たしたい」

 

「平和な社会を復活させ、好きな時に寝て、好きなものを食べられるようになりたい」

 

という感情を欲しがっていると推測されます。

 

なら、主人公は、どう行動すべきでしょうか?

 

「魔王に脅かされない生活で安心したい」という感情を求めているなら、

解決法として、

「魔王を倒す」「魔王と同盟を組む」

「魔王がいない世界に逃げる」という方法が考えられます。

 

 

「魔王を倒したという称号を手に入れ、みんなに賞賛され、

自己顕示欲を満たしたい」という感情を求めているなら、解決法として、

 

「魔王を倒す」「魔王を買収し、自分に倒されたことにしてもらう。

その後、魔王は、新しい魔王として、世に出てもらう」

「魔王の仲間になり、魔王側からの賞賛をもらい、自己顕示欲を満たす」

という方法が考えられます。

 

 

「平和な社会を復活させ、好きな時に寝て、好きなものを食べられるようになりたい」という感情を求めているなら、

「魔王を倒す」「魔王と和平を組む」

「魔王の手の及ばない地域に逃げ、平和に暮らす」

「魔王の国で、好きなだけ暴れ、好きなだけ食べ物を略奪する。主人公にとっては、魔王の手先なんざ、ただのそよ風。平和は、法律にも人にも縛られない魔王の国にあった。魔王はほっとく」

 

というように、「魔王を倒す」という目的でも、

本当の目的である『感情』を抜き出すことによって、

キャラの解決方法がかわるのです。

 

人は、感情を得るために行動し、求めている感情によって、

その行動を変えられます。

 

キャラクターがどんな感情を求めているか。

それをたくさんリストにあげることによって、

問題解決方法を多角的にみることができるのです。



  • 物語の終わりを多角的にみる

問題を解決する方法が決まったら、問題を解決した後を考えます。

 

物語は、問題が発生して始まり、その問題を解決して終わります。

解決した結果、どのような世界が主人公を待っているのでしょう?

 

終わり方は、問題が起こった理由に起因します。

悪役がなぜ行動したかの理由です。

 

恋敵が、主人公とヒロインを取り合った理由

魔王が、世界を手に入れようとした理由。

生まれ持った障害が、主人公を苦しめた理由。

 

これらは、物語はじめに決めておきたいことですが、

物語が始まった理由は、終わり方に影響を与えます。

始まった理由をリストにすることにより、終わり方も、豊富に思いつけます。

 

(例)

恋敵が、主人公とヒロインを取り合った理由

 

・自分も、ヒロインが好きだったから

・本当は、主人公が好きだった。でも、主人公がヒロインばかり見るので、イラついて邪魔してしまった。

・政略結婚に必要だったから

 

この理由一つ一つに、複数の結末を用意できます。

 

 

・自分もヒロインが好きだったから

『ヒロインは主人公のものに、恋敵は、ヒロインを諦める』

『ほかの女性が、恋敵を慰める。のちに二人はラブラブに』

『恋敵は、落ち込んで、うつ病に』

『同じ女を愛したもの同士、恋敵と、主人公は親友に』

 

 

・恋敵は本当は、主人公が好きだった。でも、主人公がヒロインばかり見るので、

イラついて邪魔してしまった。

『主人公が覚醒し、恋敵とラブラブに。ヒロインは、あっけにとられる』

『恋敵は、自分の特性を知られ、その後、人生がどん底に』

『恋敵は、自分の特性を知られ、その後、無事、恋人ができた』

 

 

・政略結婚に必要だったから

『恋敵の家は、潰れる』

『恋敵は、家を出て、一人でたくましく生きる』

『恋敵は、「今度は、家柄関係なく、ヒロインを落とす」と言って、また恋敵に』

 

 

このように、複数のパターンを書いてみてください。

 

書くと、そのパターンを覚えている必要がなくなるため、

脳に余裕ができ、新しいパターンを思いつきやすくなります。

 

ここで重要なのは、物語の内容にあった結末と言うことです。

 

恋敵が、物語の中で、非道な行いばかりして、

読者に憎まれることばかりしていたら、恋敵にしあわせな結末はいりません。

 

逆に、恋敵も頑張っていて、憎めないようなキャラであったら、

幸せになってもいいのです。

 

読者がどのような結末を求めているか? 

どのような結末だったら、満足するかを考えましょう。