効率的な上達の仕方


 

 

 

 

絵が上手くならない。文章が上達しない。ストーリー構築が上手くならない。

 

そのように、なかなか上達しない人には共通点があります。

 

それは、「量より質を重視している」という事です。

 

 

上手に描こうとして、一つの絵に何時間もかけて、やっとの思いで仕上げる。

うまい文章を書こうとして、手本を見ながら少しずつ完璧に近づける。

 

感動できるストーリーを作ろうとして、何度も何度も書き直し、

やっと一つのストーリーを完成させる。

 

 

これが悪いわけではありません。作品を仕上げるには、大切な事です。

 

しかし、練習法としては、効果が薄いのです。

 


  • 練習は、質より、仕上げた作品の量。

 

練習は、100点満点の作品を、1つ仕上げるよりも、

30点の作品を10仕上げる方が上達するのです。

 

デビューが早い漫画家は、一ヶ月に一作品仕上げ、毎月投稿しています。

 

巨匠と呼ばれる小説家は、デビュー前に、

信じられないほどの量の作品をボツになっています。

 

 

一つの作品を完璧に仕上げることを優先した作者と、

作品の出来は関係なく、数多く作ることをした作者。

 

二つのパターンの、上達スピードを比べた実験がありました。

 

早く上達したのは、もちろん、数多く作った作者です。

 

これは、なぜかというと、作品を仕上げることを優先した結果、

作品の全体的なバランスの取り方が上手になっていったからです。

 

作品を多く仕上げた人は、細部を作っている最中でも、

全体のバランスを予想することができるようなりました。

 

細部にこだわって、いつまでも作品が仕上げられなかった作者は、

全体的なバランスが崩れていました。

 

細部にこだわりすぎ、一部が肥大化した結果、

全体のバランスが悪くなっていたのです。

 

つまり、ストーリー作りや、絵、文章を上達させるには

「完璧を目指さず、量を作ること」が大事なのです。

 


  • ストーリー作りの上達法。

 

1.まずは、30点の作品でいいからストーリーを仕上げてしまいましょう。

 

最初は短いもので練習することがオススメです。

 

ここで重要なのは、ストーリーを最初から完璧にしようと思わないことです。

 

むしろ「ダメなところがあって当然」「ダメなところを残しておこう」

ぐらいの気持ちで、普段より素早く書くことが重要です。

 

無理やりにでもいいので、作品を終わらせてください。

 

 

 

 

2.次に、作品を見直しましょう。矛盾点や、繋がっていない、必要ない場所を修正してください。

 

・もっと人間関係を深める場面が欲しい。

・悪役の印象が薄すぎる。

・主人公の掘り下げが甘い。

・脇役がいるだけで役に立ってない。

・物語の目的がわかりにくい

 

などの、問題点を書き出し、その作品を書き直しましょう。

 

 

3.書き直したら、前より良くなったと思います。

 いや、良くしてください。

 

では、再度その作品を読み直してください。

直したいところをリストにしましょう。

 

 

4.そして、さらに修正……しない!

 

もう修正はしません。

 

次の作品に取り掛かりましょう。

 

「直したいところが山ほどあるんだけど!」

 

わかります。

しかし、一作品に時間をかけすぎては、効果的な練習とは言えないのです。

 

あらゆる種類の物語を作れるようになるためにも、次に進みましょう。

 

それに、直したいから直すことを繰り返していると、一生直し続ける羽目になります。

 

上達を加速するためにも、ここは一度の修正で我慢してください。

ここで修正できなかった事は、次の作品に活かすのです。

 

14を繰り返すことが、ストーリー作りの効果的な上達法です。

 

これを繰り返すことによって、ストーリー作りが上達するとともに、ストーリーアイデアの発想が早くなります。

 


  • 絵の効率的な上達法

 

1上達したい絵。建物、体の部位、アングル、キャラクターを決める。必ず手本を用意する(写真、実物、理想の絵、フィギアなど)。

 

2.時間を決め、時間内に描き切る。

 

手なら手。体全体なら、体全体。

それらを、決めた時間内に描ききってください。

 

どんなに下手でも構いません。

 

手なら1分、キャラクターの体全体なら、5分くらいでしょう。

これは人によるので、自分なりに加減してください。

 

描ききったら、手本と自分の絵を見比べ、違うところを理解してください。

 

 

32を繰り返す。

 

2の途中から描いてはいけません。最初から描いてください。

何度も繰り返しているうちに、効率的な描き方がわかってきます。

 

すると、だんだん余裕が出てきて、

細かいところまで目がいくようになっていきます。

 

描き切ることによって、全体のバランスを理解し、

だんだんとバランスが取れるようになってきます。

 

4.何回か繰り返したら、最初の一枚と見比べてみる。

 

最初の一枚と、最後の一枚を見比べてください。

 

同じ時間をかけているはずなのに、バランスが取れ、

細部まで描けるようになっているはずです。

 

これは、繰り返すことにより、体が覚え、

いちいち手本を確認する必要がなくなっていくからです。

 

この経験をいくつも積むことにより、自分の絵に応用が効くようになります。

 

そして、上達を肌で感じることによって、やる気も出ます。

最初と、最後の一枚は、必ず確認しましょう。

 

 

 

 

  • 文章を効率的に上達させる方法1

 

よく「上手なひとの文章を写生しろ」という意見は耳にします。

しかし、それで本当に上達するかは怪しいものです。

 

なぜなら、人は真似ているときは、考えていないからです。

 

文章を見ながらタイピングをして、

その文章の内容を覚えていられるでしょうか?

 

覚えていたとしても、上達することにつながるとは思えません。

何故なら、作品を作ることと、真似をすることは別だからです。

 

上手な人の文章を真似るだけでは、非効率的なのです。

 

では、どうしたら、効率的に上達できるのでしょうか?

 

 

 

 

上手な人の文章に、自分の物語を上書きする

 

まず、手本にしたい本をいつでも見れる状態にしてください。

 

100円ショップなどで、本を開いたまま立てておける商品があるので、

それを使うのもいいでしょう。

 

そして、手本の文体をそのままに、自分の文章を書いていくのです。

 

どういうことかと言うと

 

 

(例)手本は『吾輩は猫である』です。

 

我輩は猫である。名前はまだ無い。

私は警察官である。名前は〇〇。

 

どこで生れたかとんと見当がつかぬ。

出身は日本。

 

何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

故郷では見知った人に囲まれ、平和に暮らしていたのを覚えている。

 

吾輩はここで始めて人間というものを見た。

私はここで始めて犯罪者というものを見た。

 

しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で

一番獰悪な種族であったそうだ。

しかも後で聞くと、それはマフィアと呼ばれる組織で、

犯罪者の中でも、一番厄介な種類のものであったそうだ。

 

 

この書生というのは時々我々を捕まえて煮て食うという話である。

このマフィアというのは、麻薬密売、人身売買、武器密輸、凶悪犯罪にほとんど関わっているという話である。

 

しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。

しかしその当時は、美味しそうな名前だと思い、別段恐ろしいとも思わなかった。

 

 

ただ彼の掌に載せられてスーと持ち上げられた時

何だかフワフワした感じがあったばかりである。

ただ彼らがワイロを渡してきた時、

なんだか、異様な高揚感があったばかりである。

 

 

掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのが

いわゆる人間というものの見始めであろう。

ワイロを受け取りながら、マフィアと視線を合わせたのが、

いわゆる私の人生の狂い始めであろう。

 

 

このように、手本の文章を真似ながら、自分で物語を作っていきます。

 

 

これをすることによって、自分の作品を書くときに、

上手な人の文体を真似すると言う感覚が身につきます。

 

ただ写すだけの時とは違い「自分の作品に応用するにはどう書くか」

と自然に考えることができ、上達が早まるのです。

 

もちろん、真似する手本は、自分が「こうなりたい」と思うものにしましょう。

「なりたく無い」作品の真似をしてはいけません。

 

 

 

  • 文章力を効率的に上達させる方法2

 

これはどんな教材や学校でも言われていますが「多く読み、多く書く」です。

文章というのは、どうしても量が多く、バリエーションも無限で、

その場の発想に頼らなければならない事が多いです。

 

副詞と形容詞を多用するなとか、受け身の文章はダメだとか、

繰り返し同じ語尾を使用するなとか、ルールも多すぎです。

 

しかも、ルールを破っても、守っても、あまり問題がなかったりします。

 

もちろん、段落が変わったら一文字開けるとか、

「」の最後に句読点や読点はいらないとかのルールは守りましょう。

 

でも、それはできて当たり前のルールですし、文章力には関係ありません。

 

「じゃあ、文章力を上げるためには、多く読んで、多く書くしかないのか?」

 

実はそれだけではありません。

「多く読み、多く書く事」は、結局のところ、文章を体で覚えさせる事です。

 

文章を体で覚える事は、読んだり書くこと以外でもできます。

それは、文章を「聞く」という事です。

 

あなたの話し方や文章は、本だけでなく、

他人の話している言葉にも影響を受けています。

 

テレビや、ラジオ、家族の話し方。

それら全てに私たちは影響を受けているのです。

 

特に、耳から入る情報は、脳に届きやすく、

学習効果がかなり高いと言われています。

 

洗脳にも、音声が使われるくらいです。

 

ですので、私がお勧めする文章力を上げる方法は『オーディオブック』です。

 

オーディオブックとは、小説やビジネス書を、声優やアナウンサーが読み上げてくれるサービスです。

 

オーディオブックのいいところは、小説版がどんなに難しい文章でも、

わかりやすいところです。

 

最低限の効果音、役によって声優が変わり(変わらないのもある)、

普通の小説よりも理解しやすくできています。

 

疲れていても、作業をしていても、運転中でも、

自動で読み進めてくれるので、いつでも聞けます。

 

作者によってよく使う表現、文章の癖、表現の仕方など、

音声で聞けるため、自然と脳にしみ込んでいきます。

 

ただ、同じ人の作品ばかり聴いていると、

クセが移ってしまうので注意が必要です。

 

本よりは割高ですが、より多くの人間が関わっていることを考えれば、

その値段は納得です。

 

文章力を上げる方法の一つにオーディオブックを考えてみては

いかがでしょうか?