短編を長編にする方法


 

  • 短編を認められ、連載が決まった。

  • ただ単に、気に入った短編を長編にしたい。

そんな時に参考にしてほしい方法です。

 

 

長篇には、三種類あります。

 

1. 短編を繰り返すストーリー展開。

 

各話ごとに問題を解決し、起こる問題は毎回、新しいものです。

 

漫画で言えば、『ブラックジャック』などが有名です。

 

2. 大きな問題が発生し、その問題を解決するために、

主人公があがき苦しみ、戦いの末、問題を解決します。

物語が終わったときは、全ての問題が解決しています。

映画は、ほとんどこの方法を使っています。

 

3. 12を合わせたストーリー展開です。

小さな短編を繰り返していくうちに、物語の核心に迫っていくストーリーです。

海外のドラマの『スーパーナチュラル』や、漫画の『うしおととら』などが、これに当てはまります。

バトルものの漫画はこれがかなり多いです。

 

短編を繰り返す方法は

『長編を短編にする方法・短編を作る方法』

とほとんど同じなので、ここでは書きません。

 

今回は、23の作り方を紹介します。

 

短編を長篇にすることは、長篇を短編にするより簡単です。

なぜなら、長篇の作り方は、短編を伸ばしているだけに過ぎないからです。

 

どんなに長いストーリーも、物語の中心となる問題が解決すればおしまいです。

長篇は、中心となる問題を解決する過程に、

小さな問題が大量に発生するだけなのです。

 

では、あなたの考えた短編を、いつでも見れる状況にして、

読み進めてください。

 


  • その短編が解決すべき問題は何か?

 

あなたの短編で解決するべき問題は何でしょう?

どんな問題を解決したら、その物語は終わっていますか?

それを書いてください。

 

(例)

敵を倒したら終わり。

さらわれた姫を助けたら終わり。

恋人を手に入れたら終わり。

 

 

長篇にするには、その問題の解決を、難しくする必要があります。

つまり、邪魔が増えるということです。

 

邪魔を増やす方法として、よくある方法。

 

 

距離を遠くする

 

例に挙げた「悪役を倒したら終わり」なら、

悪役は主人公から遠く離れた土地にいることにしてみましょう。

 

「さらわれた姫を助けたら終わり」なら、

姫は遠い魔王の地に移動してください。

 

「恋人を手に入れたら終わり」なら、恋人は外国の人とかです。

 

これの利点は、移動中に敵の邪魔を入れやすくなります。

道中でのトラブルにより、主人公が成長したり、

新しいキャラクターを登場させたりできます。

 

道中、どのように行動するかによって、キャラクターを深めることもできます。

 

敵役が、主人公をどうやって妨害するかを描くこともでき、

敵のキャラを深めることができます。

 

 

キャラクターの成長に時間をかける

 

「悪役を倒すためには」「姫を助けるためには」の二つの場合なら、

最初の主人公では敵に敵わないようにしましょう。

 

「恋人を手に入れる」では、最初の主人公では、

見向きもされないようにしましょう。

 

物語の目標を達成するためには、主人公の成長が必要です。

主人公が成長するために、どのような修行、練習、勉強をするのかを描き、

主人公のキャラを深めます。師匠も登場させることができます。

 

主人公が成長している間、敵役が、何をしているかを描くことにより、

敵役のキャラを深めることができます。

 

 

心理的な距離を遠くする

 

主人公の境遇、目標への障害、悪役のレベル、それらを変え、

さらに物語の問題解決を難関にします。

 

「キャラクターの成長に時間をかける」にも応用できます。

 

あなたの短編で、主人公が平均的な能力を持っていたなら、

平均以下の能力にしたり、貧乏だったり、身分を低くするなどして、

目標への障害を増やしましょう。

 

敵役の能力を上げたり、ほかのキャラクターが味方になってくれないなど、

心理的な距離を開けることによって、さらに主人公の成長が必要になります。

 

悪役を倒すのが目的なら、悪役を強くしたり、

特殊な武器じゃないと倒せなかったり、色々な方法があります。

 

さらわれた姫を助けるのが目的なら、少し視点を変えてみましょう。

洗脳により、姫が主人公を敵だと思い込み、自主的に悪役と逃げている。

など、主人公を困らせるのが、長篇の秘訣です

 

 

キャラクターを増やす

 

よくある方法なだけに、効果的です。これは、味方でも敵でも当てはまります。

 

キャラクターを増やすことにより、解決すべき問題を増やすことができます。

 

敵が増えれば、主人公の障害が増え、

味方が増えれば、巻き込まれるトラブルにも、バリエーションが増えます。

 

味方にも家族がいて、恋人がいるとなれば、

その人たちに起こるトラブルも解決しなければいけません。

 

敵にも主人公を邪魔する理由があるとなれば、それを解決すれば、

主人公の仲間になってくれるかもしれません。

 

キャラクターを増やすということは、

可能性が無限に広がることにつながります。

 

逆に、増やしすぎると、手に負えなくなるので気をつけましょう。

 

 

(ここまで書いた方法は、ほとんどが、キャラクターを深めることにつながります。

長編は、キャラクターを深めることによって、作られると言っても過言ではありません)

 

 

設定を深める

 

あなたのキャラクターの設定を深めるために、設定を書き出しましょう。

 

(例)

・主人公は、剣がめちゃくちゃ強い。

・姫は、病弱

・主人公は、恋人ができたことがない。

 

 

書いたら、なぜそうなのか? 

それ故に起こる障害、それ故に得したこと、それ故の人間関係、

それ故の心理など、思いつくことを何でもいいので、書いていきましょう。

 

 

(例)

主人公は、剣がめちゃくちゃ強い

親が厳しくしたから。つまり、親は、もっと強い。

強いせいで、魔王を倒してくれと言われた。めんどい。

ライバルが多くていつも決闘を申し込まれる。ライバルが仲間になったり、敵になったりする。

本当は、パティシエになりたい。魔王を倒しに行く道中で仲間に披露。

剣しかやってこなかったので、世間知らず。仲間の手助けなしには、船の切符すら買えない。

 

 

姫は病弱(さらった理由は「人質にするため」とする)

さらわれた時に病状が悪化。死にそうになり、悪役も困る。

定期的に薬を飲まなければいけない。その薬を作っている薬師を悪役がさらう。

定期的に薬を飲まなければいけない。その薬を運び込む時を狙って、主人公が潜入。薬師を装って、主人公が潜入。

病弱を治せる方法がある。それと引き換えに、姫は悪役と取引する。

病弱な姫と引き換えに、健康的な姫を交換。交換された姫は、実は主人公。

 

 

主人公は恋人ができたことがない

性の知識だけはあり、むっつりスケベ。友達といやらしい本を交換し合っている。

恋人がいる友人に、恋人を作る方法を教えてもらう。

ライバルと好きな人がかぶる。友人と好きな人がかぶる。

好きになったきっかけ。助けてもらった。見た目がいい。趣味が一緒。告白された。などなど……

異性と話すとあがってしまい、上手く話せない。矯正するため、お店で練習。接客のバイトで練習。

 

 

設定を深めるだけで、書けるエピソードが増えることがわかりますね。

 

主人公だけでなく、脇役、悪役も同じように設定を深めてください。

 

そうすれば、長編でも書ききれるかわからないほどの

エピソードが生まれるはずです。

 

キャラクター以外でも、

世界観の設定を深めることもエピソードを増やすきっかけになります。

 

 

(例)

この世界はファンタジー世界。飛行機はなく、海は船、地上は馬車か徒歩で移動する。

空を飛べる魔法はあるが、ごく一部の魔法使いにしか使えない。

 

空を飛べる魔法使いは貴重。つまり、職にこまらない。

敵が空を飛んでいたら、空を飛べないキャラは不利。必然的に、空を飛べるキャラクターが敵を倒すことになる。

 

空を飛べる奴が、敵味方共に少ないため、対空兵器は少ない。つまり、空を飛べる部隊を作れたら、この世界では無敵。空を飛べるようになる道具を作れたら、革命が起きる。

 

空を飛ぶ宅配便は、人が少ないため、値段が高くなる。必然的に、金持ちしか利用できない。

 

空を飛べる人が少ないため、空を飛べる奴らは、飛んでいる時、油断している。

空にうかぶ城があったら、発見されない。

 

ナスカの地上絵みたいなものの全貌を見る事が困難。その地上絵が魔法陣とかだったら、空を飛んでいる人にしか見えない。

 

 

ここまで書くと、設定を深める事が、

ストーリーを作る土台になる事が分かるはずです。

 

長編を作る時には、設定を深め、それをどう活かすかが大事です。

 


  • ヒーローズジャーニー(神話の法則)に当てはめ、長編を作る

 

物語の構成として、序破急、三幕構成、ヒーローズジャーニー、

と色々ありますが、基本的には、全て同じものです。

 

しかし、ヒーローズジャーニーは、細かく12の段階に分けられているので、

長編には使いやすいです。

逆に、短編にヒーローズジャーニーを使おうとすると、

少しはぶかないと使いにくいです。

 

ヒーローズジャーニーは長編を作るのにはもってこいの構造です。

(ヒーローズジャーニーを知らない方は、私のサイトを見てください)

 

まずは、ヒーローズジャーニーの基本にのっとって作り、

物語を作って行く間に微調整をする事がオススメです。

 


  • カタルシスは短編より強くする

強くならないと長篇にする意味はありません。

 

主人公は短編の時より苦労し、努力して問題を解決します。

 

たとえ、短編と同じ量の努力だったとしても、長篇では、

その努力を深く描かなければいけません。

 

故に、長編では、短編よりもカタルシスを強くする必要があるのです。

(これは、短編をくりかえす作り方には当てはまりません)

 


  • 物語の最初と終わりで、変化している事や、人を増やす。

物語の最初と終わりで何も変わっていなかったら、

物語の存在価値はありません。

 

短編では、主人公しか成長していない事があります。

短編なら、それでも大丈夫です。

 

しかし長編では、脇役、適役、世界観、など、変化している事や、

物、人を増やしましょう。

 

より多くの事柄が変わった方が、長編としての価値が上がります。

 

物語の初めから終わりまで、登場したキャラ、世界観、事件など、

クライマックスでどう変わるかを、事前に考えておくと、

物語の構築がしやすいです。