続編の作り方


 

 

一作目を完全に終わらせ、なんの伏線もなく終了。

 

しかし、人気が思いのほか出て、続編を書かなければならなくなった。

 

そうなると、どう続編を作っていいのかわからなくなる事が多々あります。

 

「前回で全部出し尽くしちゃったよ」

「続編なんか、全く考えていなかった」

「そもそも、続編を出せるような作品じゃないよ」

 

そんな人でも、続編をスムーズに、作り出せる思考法を紹介します。

 

一作目を確認しながら、この先を読んでください。


  • キャラクターのその後を考える、という方法

 

(例)

一作目は「いじめられてた主人公が、突如手に入れた魔法の力で、

いじめっ子に仕返しをした」という話だったとします。

 

 

主人公のその後を考える

 

一作目で、キャラクターの悩みや、欲求不満などの問題を

全て解決したかもしれません。

しかし、人生というのは、問題を解決しても、新しい問題が無限に発生します。

その、主人公に『起こり得る問題』をリストにしてみましょう。

 

(例)

・いじめっ子に復讐したはいいが、魔法で復讐した事がバレて、

 いじめっ子も魔法を手に入れる。そして、復讐の復讐をされそうになる。

・好きな人ができる。が、全く振り向いてもらえない。

・ほかの子が、主人公の代わりにいじめられる。

・いじめのせいで、受験勉強をしていなかった。志望校へ行くのは絶望的。

・バイトの仕事がうまくできない。

 

 問題が発生すれば、あとは色をつけて、その問題を解決するだけです。

『魅力的なストーリーの作り方』を参考に、ストーリーを作り上げてください。

 

 

悪役のその後を考える

 

一作目で、悪役が死んでいない限り、次の作品で悪役を登場させても問題ありません(作品によっては、幽霊で登場するとか、生き返らせるとかもあり)。 

 

続編で、悪役のキャラの設定を深く掘り下げ、

読者に受け入れられるキャラにすることによって、仲間にすることも可能です。

 

悪役に起こり得る問題をリストにしてください。

 

(例)

・主人公の仕返しが原因で、入院。死にそうになる。

 

・いじめが発覚したせいで、受験で不利になり、どの志望校にも受からない。

 

・主人公が魔法を使っていたと知り、自分もそれを手に入れようとする。

 

・いじめをやめたはいいが、ほかの仲間はそれをうけいれず、いじめを続けさせよ

うとする。

 

・いじめが発覚し、親に見捨てられる。

 

こちらも、問題が発生したら、あとは、解決するだけです。

『魅力的なストーリーの作り方』を参考にしてください。

 

 

脇役の設定を掘り下げる。

 

一作目では、少ししか出なかった脇役の設定を掘り下げてみましょう。

 

脇役の人格、職業、ほかのキャラとの関係、普段やっている事。

なぜ、脇役がそのような性格になったのかを掘り下げてみてください。

 

掘り下げてみると、主人公が解決すべき問題がわかってきます。

もちろん、脇役を続編の主人公にしても面白いです。

 

キャラクターの掘り下げ方は、

『魅力的な主人公(キャラクター)を作る方法』を参考にしてください。

脇役にも人生があり、人格があり、問題を解決するために行動している事を、

しっかり理解すれば、難しいことではありません。

 

 

主人公を悪役に、悪役や脇役を主人公にしてみる

 

人間の心は一枚岩ではありません。

例え、いじめをしていたとしても、それには、劣悪な家庭環境だったり、

コンプレックスが隠れています。

 

主人公の問題が解決しても、悪役や、

脇役の問題は解決していない場合があります。

 

特に、悪役の問題は解決されないのがほとんどです。

 

その場合、主人公にその問題を解決させたり、

一作目で悪役、脇役だったキャラを主人公にして

自らの問題を解決させるという方法があります。

 

 

新しいキャラクターが登場し、問題を起こす

 

新しいキャラクターが登場する。よくある事です。

 

新しいキャラクターは、一作目で成長した主人公だからこそ、

対処できるキャラクターである事が望ましいです。

 

もしくは、一作目で成長した主人公だからこそ、

関係が持てるキャラクターです。

 

一作目の序盤では、主人公がどう頑張っても勝てないキャラクター。

一作目の人間関係では、対処できないキャラクター。

一作目にこいつがいたら、無双されて終わり。

一作目で、主人公が成長したからこそ、関係が持てるキャラクター。

一作目を通して、主人公が成長したからこそ、対処できるキャラクターが理想です。

 

一作目の成長を活かせない人間関係では、

一作目に意味がなくなってしまいます。

 

続編は、一作目での成長を意識して書きましょう。

 

(例)

  • 一作目の主人公と、同じ境遇に陥っているキャラ。主人公はそのキャラに自分を重ね、助けたいと思う。

 

  • 一作目の敵と協力しないと、勝てないキャラ。一作目で出来た仲間と協力しないと、勝てないキャラ。

 

  • 一作目で、バスケ部に入れた主人公。二作目では、他校のバスケ部と会う。一作目で、バスケ部に入れたからこそ、作れる人間関係。これが、バスケ部に全く関係ないキャラだと、主人公の成長が活かされない。

 

  • 一作目で主人公が、倒したり、救ったりしたキャラ。二作目では、敵になったり仲間になったりする。

 

 

全てのキャラクターを一新して、世界観だけ引き継ぐ

 

たまに使われる方法です。

一作目の、過去の話でも未来の話でも、同時に起こった話でも構いません。

 

この方法は、ほかの方法とは違い、一作目の成長を意識する必要がありません(もちろん、一作目を活かしていた方が良い)。

 

この場合は、全てのキャラクターとストーリーを、

一から考えなければならない為「めんどくさそう」と感じるかもしれません。

 

しかし、世界観以外は一作目の設定をほとんど無視できる為、

創作の自由度が増します。

 

一作目に縛られて、良い発想が浮かばないのなら、この手もありです。

 


  • 一作目のストーリーは、なんの為にあったのかを再確認する

 

一作目に、主人公が行動し、何を手に入れ、

どんな問題を解決したのでしょう?

 

そして、何が変わったのでしょうか? どう成長したのか?

それをリストにしてください。

 

 

(例)

・いじめっ子と一緒に戦った仲間ができた。

 

・いじめっこに復讐し、学校での平穏を手に入れた。

 

・魔法の使い方が上手くなった。

 

・魔法を使えるようになった為、自信がついた。

 

・勉強に身が入るようになった。

 

 

これをリストにする事により、主人公が、一作目でどう成長し、

何を手に入れたのかがわかります。

 

続編は、これを活かすストーリー展開にするべきです。

 

活かすといっても、プラスに活かすか、マイナスに活かすかはあなた次第です。

 

一作目で手に入れたものを、失いそうになるか? 

利用し、問題を解決するか?

 

さらなる欲求不満を生み出すか?

 

これを選ぶのはあなたです。

 

 

 

 

(例) 

 

  • いじめっ子相手に、一緒に戦った仲間ができた。

     

    仲間が危機におちいり、それを助けるストーリー

    仲間がいる事で、対処できる問題が発生するストーリー

    「仲間がいるから発生する問題」を解決するストーリー

    友人がいないという欲求不満は解決できた。今度は、恋人が欲しくなってしまう。恋人を探すストーリー。

 

 

  • いじめっこに復讐し、学校での平穏を手に入れた。

 

平穏が壊されそうになり、それを守るストーリー

平穏だからこそ、小さな事件に対処できるようになり、それを解決するストーリー

平穏に飽きてしまい、事件を求めてしまう。主人公は、さらなる事件に首を突っ込むようになる

 

 

  • 魔法の使い方が上手くなった。

     

    敵の暗躍により、魔法が使えなくなってしまう。それを解決するストーリー

    魔法が使えるからこそ、事件に巻き込まれてしまう。

    魔法が使えるからこそ、その辺で起こる事件に首を突っ込みまくるストーリー。

     

 

  • 魔法を使えるようになった為、自信がついた。

     

    魔法以外に自信が持てず、やっぱり自信喪失する。それを解決するストーリー

    自信がついて、他人を見下すようになってしまう。そのせいで起こる事件を解決するストーリー

    自信がついた。しかし、この程度では満足できず、理想の自分に近づこうと、努力するストーリー。

 

 

  • 勉強に身が入るようになった。

 

敵に勉強を邪魔される。それを解決するストーリー。

勉強ができるようになったので、勉強を教えてくれとせがまれるストーリー

頭が良くなった。さらに良くなりたいので、もっと良い学校に行こうとする。

 

 

 もちろん、一つだけではなく、組み合わせて使用する事が望ましいです。

 

「『仲間がいるから発生する問題』を解決するストーリー」と

「魔法が使えるからこそ、事件に巻き込まれる」を組み合わせれば

 

『仲間が魔法使いの事件に巻き込まれ、それを助けるために、主人公が行動する』

というストーリーが出来上がります。

 


  • 続編で世界観を広げる方法

 

 続編で世界観を広げるには、制限があります。

 

一作目が、「現代のサラリーマンの哀愁」を描いた現実的な作品なのに、

続編で何の説明もなく「くそったれ上司め! かめはめ波!」とか言って、

世界観を飛び越えてしまうと、

読者は「本を間違えたかな?」と思ってしまいます。



  • 続編では、世界観を飛び越えず、世界観を継ぎ足しする。

 

今、日本にいるあなたが、いきなり3000年後の未来に行ってしまうと、

世界観の違いや、価値観の違いに頭が追いつかないはずです

3000年後でも、全く変わっていないなら、話は別ですが)。

 

続編で世界観を広げたい場合は、世界観を継ぎ足し、作っていきましょう。

 

どういうことかと言うと、階段を一歩ずつ進むように、

世界観を広げていくのです。

 

例に挙げた「普通のサラリーマンが、かめはめ波を撃つようになる現象」だとすれば、

 

主人公はサラリーマン

波動を研究している会社の担当になる。

その会社の製品は、手につける事によって、波動を操作できるようになる。

「波動の科学的考証はアメリカの〇〇大学で証明されている」的な説明が入る。

試してみてと言われる。

試してみると、手から小さな波動が出る。

上司がその研究をバカにする。「本当に波動が出るならやってみろ」と言う。

「かめはめ波!」

 

ここで重要なのは、

主人公の世界は、手の届く範囲、目の届く範囲、

人間関係の範囲の中から出ていないと言う事です。

 

主人公の手の届かない所で、悪役が秘密の研究をしていたとしましょう。

 

しかし、主人公の世界観が広がるのは、悪役の研究が、

主人公の世界観に影響を与えた時です。

 

リアリティのある世界観の広げ方とは、一作目の世界観を保ちながら、

少しづつ新しい世界を付け足していく事なのです。

 

 

続編の世界観の設定は、作り直しではなく、継ぎ足しでいきましょう。