説明することが多過ぎて、訳の分からない漫画になっちまった!
なんて事ありませんか?
特に初心者が短編を描くときに、設定を詰め込み過ぎて、そのようになってしまう事が多いと思います。
勿論短編なら、設定を最小限に抑えるのは重要です。
しかし、膨大な設定がある世界観でも、わかりやすい作品は沢山有ります。
連載してる漫画なんて、設定がどんどん増えていってるのに、分かりやすいのがほとんどです。
実は、分かりやすい作品には、3つの特徴があります。
今回はそれを説明しましょう。
1.キャラクターがどういう人間なのか、早い段階でわかる。
登場した人物が、物語の中でどういう立場なのか?どういう性格なのか?
社長なのか平社員なのか?
頭脳派なのか、肉体派なのか?
敵なのか味方なのか?
これがはっきりしている事によって、読者に無駄なストレスを与えずに済みます。
想像してみて下さい。
初めて会った人と会話するとき、とても緊張しますよね?
それは、その人の事をよく知らないからでは無いですか?
その人の事をある程度知ってしまえば、話題の振り方もわかるし、
どういう答えが返って来るかも予想がついて、大したストレスでは無くなるはずです。
漫画もそれと同じで、よく知らない人がストーリーを動かしていると、読者は不安になるのです。
すると、無駄にこの人どういう人なんだろう?
と脳を回転させてしまい、ストーリーを理解する事に集中出来なくなってしまうのです。
ストーリーに集中出来ない=よく分からないストーリーです。
頭脳派と思ってたキャラクターが、いきなり何の伏線もなく、カンフーで敵をやっつけたら、
読者は、あれ?こいつってこんなキャラだっけ?と首を傾げてしまい、
ストーリーに集中出来なくなります。
味方だと思ってたキャラが、何の伏線も無く敵になったら、
読者は「あれ?よみとばしたかな?」とストーリーに集中出来なくなります。
読者には、余計な事を考えさせてはいけません。
少なくとも、初見の方にはストーリーに集中させてあげましょう。
2.早い段階で、キャラクター達の目的が明確になる。
目的の分からない物語はキツイです。
目的が分からないと、何をしたら喜べば良いのか?
どうなったら失敗で、何を悲しめば良いのかが分かりません。
読者は、色んな感情を感じたいために、物語を読みます。
目的が分からないと、どう感情を動かして良いか分からないため、これもまた脳が無駄に消耗します。
あなたの人生だって、目的があるから頑張れるし、行動出来るし、喜怒哀楽が有ります。
何の目的もなく生きてる人は、鬱病になりやすいです。目的がない物語は、鬱そのものです。
目的が分からない状態は、読者が何を感じて良いか分からない状態と言っていいでしょう。
勿論、目的というものは、小さなものでも良いのです。
背中がかゆいから、孫の手が欲しいとかでも良いです。
宇宙を救う、というようなでかいものでも良いです。
世界中のノミを救うというような、デカいんだから小さいんだか分からないものでも良いです。
早めに読者の感情を動かしてあげましょう。
3.設定は小出しにする。
いきなりキャラクターや世界観の設定を、全て説明されたらキツイです。
覚えられません、というか覚える気にすらなりません。
物語を進める上で、少しずつ出していきましょう。
「え?さっきキャラクターがどういう人間か早めに分かるようにしろって言ったじゃん!」
と言われそうですが、あなたは友達の全てをしっていますか?
知らなくても友達になれたでしょ?
それと同じで、最初は「友達になっても良いかな?」と思える情報だけで良いのです。
世界観もそうです。
あなたが日本に住んでたとして、日本の事を全て知っていますか?
旅行しようとした時、必要な情報を本とかネットで調べるくらいですよね?
世界観の設定も、まずはストーリーを楽しむ上で、必要最低限の説明で良いんです。
そして物語の進行上、必要になったら説明する。それぐらいで良いんです。
設定の説明が長くなる場合、ナレーションだけというのは読むのが面倒いので、
キャラのセリフや絵で表現しましょう。
まとめ
分かりやすい物語とは
1.キャラクターがどういうキャラなのか?早い段階でわかる。
2.キャラクターの目的が早い段階で、明確になる。
3.設定は小出しにする。