一度も物語を作ったことがない。どうやって書き出して良いか分からない。
そんな物語作り初心者さんのために、おすすめの書き出し方を紹介したいと思います。
まずは小さな岩から転がそう
大きな岩を転がそうとすると、動き出すまでにかなりの時間と労力がかかります。
そして転がり始めたら、止めるのも難しいものです
ですので、まずは小さな岩を転がすイメージで、簡単な作品から作りましょう。
面白いものを書かなくてはいけないとか、理想的な作品を書なくてはいけない、という思い込みは捨てましょう。
まずは、簡単にできる作品、短い作品を仕上げて、小さな成功体験を積み重ねましょう。
小さな作品ほど、始めやすいし、終わらせやすいのです。
「簡単な物語を作れと言われても、その簡単な物語の作り方が分からないんだよ!」
という方もいそうなので、とても簡単な物語の作り方を紹介したいと思います。
物語の最小単位を知ろう
物語の最小単位を知っておけば、短編を作ることには困りませんし、長編にも応用が聞きます。
ぜひ知っておいて下さい。
物語の最小単位とは……
問題発生→あがく→問題解決
これだけです。
すごく単純ですよね?
例
テレビが壊れた(問題発生)
↓
買いに行く(あがく)
↓
買えました(問題解決)
子供が行方不明(問題発生)
↓
捜索(あがく)
↓
子供発見(問題解決)
地球が爆発しそう(問題発生)
↓
防ぐ方法を調査(あがく)
↓
地球安定(問題解決)
このように、全ての物語は問題が発生してはじまり、その問題が解決されて終わります。
1000文字に満たないような、超短編小説であれば、この最小単位をなぞるだけで物語ができてしまいます。
「ストーリーの作り方はわかったけど、どう書き出して良いか分からないよ!」
ストーリーが頭の中で出来上がったとしても、書き出すのにはパワーがいります。
何でもそうですが、物事を始めるというのは、最高にエネルギーを使う行為なのです。
特に、初心者の方が初めて作品を作るときは、最初の一歩が一番厳しいのです。
ですので、書き出しは、パクってみましょう。
私はウィルフレッド・リーランド・ジェイムズ、これから罪の告白をしようと思う。1922年6月、妻アルレット・クリスチーナ・ウィンターズ・ジェイムズを殺し、古井戸に死体を遺棄した。
これはスティーブン・キングの「1922」という作品の出だしです。
この出だしからわかりますが、この作品は、主人公が自分の過去を語っていく事によって、ストーリーが進みます。
今回はこれをパクってみましょう。
あなたの作った物語が、誘拐された子供を救う作品なら、
私は〇〇、これから貴重な経験を語ろうと思う。10年前、私の子供△△が誘拐された。大勢の警察官が協力してくれたが、一番の英雄は△△だ。当時8歳だった彼が、犯人たちを全裸で自首させた……
のように出だしだけでも真似してみましょう。
出だしだけでも書き出せると、勢いが付きますし、覚悟が決まります。
この文体と手法で書くという覚悟です。
書き出さなければ「どんな手法で書こうかな?」「一人称かな?三人称かな?」「だれ視点で書こうかな」と
いつまでも悩んでしまいます。
そんなものは書いてみて、得意不得意や、物語にあっているかなどを確認すればいいのです。
そのうち書く前にわかるようになります。
小難しい事は考えない
テーマがどうとか、文体がどうとか、小難しい事は考えず、書いてて楽しい、夢中になれる事だけ書いて下さい。
だめなところは書き終えてから直しましょう。
そのほうが、書くことを楽しむ時間が増え、脳が作品作りにいい印象を持ちやすくなります。
そのうち、今のレベルでは物足りなくなって、自然とテーマやストーリーをレベルアップさせたくなります。