キャラクターの個性の出し方


キャラクターの名前

キャラクターの名前を決める際に気をつけて貰いたいのは、

一目で違いを分からせて欲しいという事です。

例えば、
黒沢黒菜と黒田墨男(くろさわくろな くろだすみお)
のように字面が似てるのは勘弁して欲しいです。

マンガを読んでる最中に、一瞬「ん?」と思う事によって、

集中がそがれてしまいます。

そして、この二つの名前の場合、二つとも名前のイメージが黒です。

名前のイメージが同じキャラクターは、どっちがどっちか一瞬迷ってしまう。せめて、片方を
米田玄白(よねだげんぱく)」のように、白をイメージする名前にしたり、

字数を変えるなどして、名前だけでも個性を出して欲しいです。

名前ぐらいでそんなに熱くなるなよ!

と思うかもしれませんが、読者は作者ほどキャラクターの事を知っていないので、
セリフの中で、名前だけ出された場合、誰の事を言ってるのかわからなくなってしまう事があります。

 

キャラクター設定を、ある程度決めてからでいいので、
名前は、キャラクターのイメージを表すものにして、しかも区別がつきやすい様にして下さい。

 


対比

キャラクターの個性を出す有効な手段の一つに対比があります。

二つの何かを並べて、ギャップを見せます。

昼休み、「楽しく会話しながら食事をとるグループ」の横で、

「一人寂しく食事をとる主人公」などは、よくあるパターンです。

その様に、キャラクターの感情を強調するために、

あえて逆の感情をもつ人間を配置するというのは、かなり効果的です。

ここで、対立を生ませると、よりキャラクターの個性が強まります。

何故なら、対立する理由こそが個性だからです。

個性があるからこそ対立し、

対立する事によってその個性を明らかにできます。

なんの個性も出さなかった文学少年が「小説なんてクソだぜー」とか言ってる不良に食ってかかったら、
それは個性による価値観の対立であり、個性の見せ場でも有ります。


対比の種類

 

他者との対比

全く気の合わない二人が、組まされる。
性格は逆だけど、妙に気があう二人。

二人の、目標、動機、背景、感じ方、態度、価値観などが、対比されれば、より個性が強調されるし、個性を出すチャンスにもなる。

 


環境との対比

周囲の環境と、キャラクターとの対比です。

異世界の事をほとんど知らない主人公が、頑張って生きていくのが異世界転生ものであり、
これは異世界と主人公の対比なのです。

 

例えば
孤児院の子供を、学校に通わせます。

そして、普通に家族のいる生徒たちと交流させる事により、価値観の違いや、他の子には無い書類手続きなどの対比が生まれます。それにより、主人公にしか無い悩みや特徴を浮き彫りにすることができます。

逆に「キャラクターの個性を強調出来る環境を用意する」という考え方もあります。

主人公の頭の良さを強調したいなら、過疎化していく村に、主人公を連れて行ってみましょう。

 

村人はみんな村の事を諦めて、思考放棄しているが、主人公は村を活性化させるアイディアを考えつく。
などが、環境との対比により、主人公の頭の良さを強調する方法です。

このように、環境との対比はかなり主人公の個性を強調することができ、

成長しなくてはならないという動機付けにもなるため、感動出来る「力強い物語」には、使われる事が多いです。


内面との対比

自分の心の中の戦いのことである。
特徴、欠点、欲求、必要性、感じ方など、
自分の中の矛盾に悩むキャラクターを描くことで、キャラクターの個性を明らかにする方法です。

 


必要性と欲求の対比

  • 僕は生徒会長! めっちゃまじめ君! でも、クラスの不良ガングロ女子を好きになってしまった!
  • 親から送られた仕送りで、学費払わなきゃ! でも、ギターが欲しい!どうすれば! 学費払えや!!

 

欠点と必要性の対比

  • 車の免許持ってないのに、レースに出る羽目になった! どうしよう!
  • バスケなんてやったこと無いのに、誤解でバスケ部の主将にされちゃった!

 

等です。


他者からの評価

噂話によって、キャラクターがどんな人間かを想像させる方法があります。

「B君はスポーツ万能でかっこよくて、頭も良くて、ファンクラブが出来るほど人気なのよー!」
とモブキャラが話していたら、Bはそういうキャラなんだなーと読者は思うでしょう。

ですが、本人から出た言葉だったら話は別です。
本人が
「俺はスポーツ万能でかっこよくて、頭も良くて、ファンクラブが出来るほど人気なのよー!」なんて言ってたら

「なんだこいつ?」となるし、なんで女言葉なんだ? とも思うでしょう。

他者の言葉から表現される事により、真実味が増すし、B君がまだ登場してない段階なら、
B君への想像も高まります。

漫画「すごいよ!マサルさん‼︎」でも、マサルさんが登場する前に、彼に対する生徒たちの評価が表現されています。読者はこれによって、マサルさんとはどんな人間なのだろうと、ワクワクするのです。


キャラクターの影響力

主人公というのは、周りに影響を与えてこその主人公なのです。だからこそ、どのような影響を与えているかは重要です。

その影響を、主人公以外のキャラクターで表現できます。

 

漫画「うしおととら」はそれを上手くストーリーに組み込んでいます。

主人公「うしお」に出会う前のキャラクター達はみんな、たたかう事を諦めていたり、偏見を持っていたりして、狭い世界で生きている人間ばかりです。


しかし、その人達が困難に出会っている時、うしおが必死に彼らを助けようとします。その姿を見て、心が変わり、うしおとともに困難に立ち向かう様になるのです。

そして、困難が過ぎ去った後には、今までとは違う、成長したキャラクターになっています。

このように、主人公は他のキャラクターに影響を与える力を持っている事が望ましいです。

逆に、なんの影響も与えられない主人公というのは、ギャグか、なんの価値もない物語にしかいません。



反応と決断、そして行動

 

キャラクターの行動は、個性を表現するには一番重要です。行動しても、しなくても、個性は見せられます。

 

感じるか感じないか? 表現するかしないか? 目をそらすかじっくり見るか?

これらの行動から、キャラクターの個性を見せます。

 

例えば、キャラクターが働いてるコンビニに強盗が入ってきたとしましょう。

ここで

・怯えながらも、命令を聞く

・怯えすぎて、強盗の命令すら聞けない

・怯えながらも反撃する

・怯えないけど、命令を聞く

・怯えない上に、無視する

・怯えず反撃する、簡単に勝つ

・怯えず反撃する、頑張って勝つ

・怯えず反撃する、1秒で負ける

・怯えず反撃しようとして、コケて死ぬ

・正当防衛になるので、喜んで反撃する

・言葉がわからないふりをして、やり過ごす

・その場は言うことを聞き、自ら監視カメラを分析し、犯人を割り出す。

 

ぱぱっと思いついたものを書いてみましたが、これだけでもかなりキャラクターの個性が分けられます。

 

ここで大事なのは、キャラクターが追いつめられたときや、プレッシャーの強いときに、どう行動するかが、キャラクターの人間性を表すチャンスだということです。

 

上の例のように、同じ状況でも、追い詰められるキャラと追い詰められないキャラが居る、

というのも個性の表現になるし、

同じ状況でも、感情的になるキャラと、感情的にならないキャラが居るので、それも個性です。

 

 

ギリギリまで追い詰められたら何をする?

 

人間というのは、ギリギリまで追い詰められると、必ず本性が現れます。その本性がなんなのか知っておいてください。

その時に、物語が新たな展開を生むことがあります。

 

ですので、貴方のキャラクターが、本当に追いつめられたとき、何をするか?

追い詰められる事柄は何か?考えておきましょう。

 

追い詰められた人の例 ↑

 決断による個性

 

ジレンマによって、どちらも魅力的、あるいはどちらも破滅的な選択肢だったとき、どちらをどう選ぶか?もしくは選ぶことから逃げるか?

それによってキャラクターの個性が現れます。

 

例えば、

 

・秘密を暴露するかしないか

 

・二人に告白されて、どちらを選ぶか?

 

・世界と恋人、どっちを選ぶか?

 

・必要と欲求、どちらを選ぶか?

 

 



癖、身振り、小道具、そして象徴

 

漫画にはキャラクターを個性付ける道具や、身振り、癖などが存在し、それがキャラクターを象徴していることが理想です。

 

範馬刃牙のオーガの構えは彼の強さを象徴しているし、

デブキャラがいつも何かを食べているのは、

食いしん坊であることを象徴しています。

 

ナルシストなキャラはいつも鏡を持ち歩いてるし、

メガネキャラは勉強ばかりしているか、ゲームばかりしているか、

とにかく目を使う事ばかりしている事を象徴しています。

 

あなたのキャラクターも、内面や個性からつながる癖、身振り、小道具を使ってキャラクターの個性をアピールすることをおすすめします。